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業況改善も製造業は悪化 人手不足感が過去最高を示す(北海道地域7―9月期景況調査結果)

2017.11.15(水)

中小企業家同友会全国協議会と北海道中小企業家同友会が四半期ごとに実施している景況調査結果(2017年7―9月期)がこのほどまとまりました。全国では2379社中1002社が回答。うち北海道では512社中188社から回答を得ました。この結果について、北海学園大学経済学部の大貝健二准教授(中小企業論)にコメントを頂きました。(DI値は特に断りのない限り前年同期比、▲はマイナス、①―④は四半期)


北海道中小企業家同友会17年第3期(7―9月)の業況判断DI(前年同期比)は、4・9と前回調査から4・3㌽のやや改善を示した(図1)。改善幅は前回調査の9・5㌽と比べるとやや弱まっているとはいえ、継続した景況感の改善が見られている。また、他調査(日銀短観、中同協DOR)と比較してみると、いずれの調査においても、前期からの改善傾向が見られている。

その中で、北海道DOR調査においては、他調査の水準からみると、業況判断DIは低めに表れていることに注意が必要であろう。その要因として、売上高DI、採算の水準DI、足元の景況感を示す業況水準DIで改善、ないしは大幅な改善を示したのに対し、採算DIはほぼ横ばいで推移していることから、売上高の増加などが、利益の増加につながっていないことが考えられる。さらに、次期見通しに関しては、中同協DORを除いて、3―6㌽の悪化であるが、北海道DORでの悪化見通し幅が大きいことにも注意が必要であろう。

以上のことを踏まえて、仕入・販売単価DIの推移(図4)と1人当たり売上高・付加価値額DI(図5)の推移を確認してみると、仕入単価は13年時点ほどではないものの、31・8で高止まりしているのに対し、販売単価は1・1と前回調査から2・9㌽程度の上昇しか示しておらず、依然として両項目には大きなギャップが存在している。1人当たり売上高・付加価値額では、1人当たり売上高は今期において10㌽以上の大きな改善を示し3・8とプラスに転じたものの、1人当たり付加価値額はマイナス6前後でほぼ横ばい推移となっており、今後1人当たりの付加価値額をいかに高めていくかが、景況感のさらなる改善に向けて課題となってくるだろう。

 

業種別にみると(図2)、全体的に景況感は改善を示すなかで、製造業だけが悪化を示している。売上高、採算、業況水準等の各DIの推移を見ても、製造業での好転、改善の動きがあまり見られない。日銀短観等では、製造業での好調が景況感の改善に寄与しているが、そのような動向が本調査では見られていない。そして、次期見通しに関しては、とりわけ業況判断DI、業況水準DIにおいて、ほぼすべての業種で悪化する見通しとなっている。

また、規模別にみれば(図3)、企業規模の大きいところほど、各指標で改善幅が大きく、企業規模が小さいほど、改善幅が小さい傾向にあることにも注意を払う必要があるだろう。

 

以上のことから、今期も前期に引き続いて景況感の改善は示したものの、全業種、全規模的に波及するところまでには至っていないという認識を持つ必要があると考えている。特に、採算の好転、1人当たりの付加価値額を上昇させていくことが、景況感のさらなる改善には求められる。

他方で、この間、新聞報道等でも大々的に報道されるようになってきていることが、人手の確保の問題である。今期の調査においても、人手の過不足状況においては「不足感」が過去最高を示しているほか、経営上の問題点においても従業員の不足や熟練技術者の確保難など、「人」に関する課題が軒並み上昇している。課題を共有し、魅力ある企業づくり、魅力ある人材育成を同友会運動としてより強固に進めていかなければならないだろう。

北海学園大学経済学部 准教授 大貝 健二

 

 

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