働きやすさ求める傾向 17年度の新入社員意識調査
2017.05.17(水)

この意識調査は、北海道同友会が今春開催した合同入社式と新入社員研修会(札幌、とかち、くしろ、道北あさひかわ、函館、オホーツク)の参加者を対象に行ったものです。男女別、学歴別の内訳は表1の通りで、今年は専門学校卒業者が減少し、高卒者の割合が3㌽増えています。住居は実家暮らしが65・3%、一人暮らしが29・0%でした。
会社選びの基準
「会社選びの基準(図1)」では、「就職活動を始めた頃」と「現在の会社への入社を決めた時」でそれぞれ尋ねたところ、トップは前年同様「仕事内容」でした。就職活動開始時に2番目だった「給料、ボーナス、昇給」が就職時には後退し、「職場の雰囲気」が2番目になっており、職場の親和性に関心が高くなることをうかがわせます。また、前年と比較し「会社の将来性、業績」を重視する新入社員が増えているのも特徴です。
この結果から、安定して働くために職場の雰囲気や待遇面、企業の将来性を重視している傾向が見て取れます。
新入社員の特徴
新入社員の特徴を計るものとして、「社会人としての自分に自信のあるもの、欠けているもの(3つまで選択・図2)」を尋ねたところ、自信のあるものとして「忍耐力」と「協調性」「集中力」が上位を占めました。
一方、欠けるものとして「積極性」と「社交性」「対人対応力」が挙げられ、特に前年と比較して「社交性」と「体力」の割合が高くなっています。
また、「これから働くにあたってあまりやりたくないこと(3つまで選択・図3)」を聞いたところ、前年同様「転勤」「休日出勤」「残業」が上位を占め、特に高卒者は「転勤」が、大卒者は「休日出勤」に対する抵抗感が強いことが分かりました。
育児への考え方
育児休暇の取得(図4)に関して、男女共に尋ねたところ、「ぜひ取得したい」「会社で前例があれば取得したい」という回答が女性で90・4%となり前年より4㌽上昇。男性でも61・3%に上り、前年より11㌽も増えています。男女問わず育児休暇への意識が高くなっていることが分かります。
以上の結果から、今年の新入社員は、仕事の内容や職場の雰囲気を重視しつつ、安定した働き方を希望する傾向にあることが分かります。将来性のある企業で協調性を発揮しながら、仕事とプライベートを両立させて結婚、出産後も制度を活用し、働き続けることを希望していると言えます。
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