2021年10-12月期(第Ⅳ期)景況調査レポート
2022.02.01(火)
札幌景況感 今期・次期見通しともに停滞傾向!
新型コロナの長期化にともない、いまだ景況感に明るい兆しは見えず…
税負担の軽減、支援策延長を要望する声多数。
今期(2021年第4期)の景況感を、中同協DORと比較すると、
・天気図で見れば、札幌支部、中同協(いずれも全体)ともに、曇り。
・しかし、DIで見れば、札幌支部は-1.8、中同協は7.8と10ポイント弱の開きあり。
・札幌支部調査では、流通商業の厳しい状況がうかがえる
・次期見通しは、流通商業で大幅改善であるが、オミクロン急拡大がどう影響するか。
・業況判断、業況水準ともに札幌支部の改善の力が弱い(売上高、収益も同様)
・販売単価DIの改善でも中同協DORとの差が生じた
・資金繰りのギャップは改善されず。
・業況判断(自社の状況)DIで、製造業の次期見通しの大幅な悪化が気になる
・資金繰り:建設業の大幅悪化、サービス業の窮屈感の要因は何か?(中同協とは真逆の動向)
・仕入単価:流通商業での上昇幅が大きい
・「仕入単価の上昇」回答割合が継続的に急上昇の継続;「仕入先からの値上要請」も割合上昇
・民間需要の停滞は前回同様相対的低位推移。
・「従業員の不足」、「熟練技術者の確保難」、「下請業者の確保難」も相対的に高止まり
・上位2項目は「付加価値の増大」と「新規受注(顧客)の確保」;これは変わらず。
・前回調査から引き続き、「人材確保」「社員教育」の回答割合が高い(人手不足が背景)
・財務体質の強化が今期大幅上昇;経営状況の悪化が背景にあるか?
2021年10月~12月期 札幌景況調査レポート20220201
2022年2月1日
一般社団法人北海道中小企業家同友会 札幌支部 政策委員会
分析担当:北海学園大学 経済学部 地域経済学科 准教授 大貝 健二 氏