【賃上げ・初任給調査】建設、サービス業アップ率高く
2018.04.15(日)
全道平均2・82%、5604円
2018年の賃上げ・初任給の支給予定を聞くこの調査は、2月15日に会員企業(5824社)にアンケートを郵送し、3月5日までに回答のあった178社分についてまとめたものです。回答企業の平均資本金は2570万円、平均従業員数は46・4人となっています。
有額回答企業の賃上げ予定額は、全道平均で5604円(平均年齢39・9歳)、アップ率で2・82%となり、いずれも昨年を上回りました(表2)。
「賃上げ額ゼロ」と回答した企業は18・5%で、札幌が14・3%に対して札幌以外の地域が21・3%となりました。「賃上げ有り」は札幌以外で2017年の57・4%から18年は48・1%へ、札幌は57・1%から62・9%になっています。
業種別では技術者や現場従業員の不足を背景に建設業(6744円、3・81%)とサービス業(7433円、3・7%)で金額、アップ率とも高くなっています。賃上げゼロ企業はサービス業以外で減っており、採用が厳しくなる中、賃金の上昇の傾向が表れています。未定企業も27・5%あり、業績の動向を勘案しながら決めかねている状況がうかがわれます。ゼロ回答企業を含めた中央値は4094円でした(図2)。
全道平均の初任給は、学歴別、地域別を問わず若干のプラスとなり、大卒営業職(19万110円、3063円増)、技術・現業職(19万2307円、4604円増)は19万円台となりました。高卒は、札幌以外の事務職で15万5469円となりましたが、札幌では16万8173円とかつては比較的採用しやすかった事務職も売り手市場になりつつあります。
札幌以外の大卒の技術・現業職は19万3093円と昨年の18万5581円から7512円、4%の上昇となりました。技術系学生の卒業生数が限られている中で、地方都市の企業が採用する難しさが浮かび上がっています(表3)。
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